2022.11.28
ドローン国家資格・免許制度の最新情報
近年、さまざまな産業領域で急速に活用が広まるドローン。2022年6月20日以降は、100g以上の無人航空機の登録が義務化され、7月末までにおよそ29万機の登録が行われています。国交省では、ドローンのさらなる利活用の推進、安全管理のため、ドローン操縦に関する国家資格制度を2022年12月5日に開始します。
今回は、ドローンの国家資格、試験の概要について、2022年11月現在発表されている内容に基づいてご紹介いたします。
【国家資格の種類】 国家資格は大きく2種類に分類
● 一等無人航空機操縦士 … レベル4を目的とする
● 二等無人航空機操縦士 … レベル1~3の飛行が可能。場合により、国交省への飛行申請が不要。
※一等、二等それぞれに「基本」「夜間飛行」「目視外飛行」「総重量25kg以上の機体」の分類があります。
※ 無人航空機の飛行レベルについて
レベル1 目視内、操縦飛行(空撮、橋梁点検など)
レベル2 目視内、自動飛行(農薬散布、土木測量など)
レベル3 無人地帯での目視外飛行
レベル4 有人地帯での目視外飛行
【国家資格の取得方法】
全国の登録講習機関で講習を受けたあとに試験を受験する方法(A)と、講習を受講せずに指定試験機関にて直接受験する方法(B)の2種類があります。国家資格の最小取得年齢は16歳で、3年ごとの更新が必要です。受験の流れは以下のとおりです。
(A)
「①技能証明申請者番号取得(国土交通省)」→「②講習受講(登録講習機関)」→「③学科試験受験(指定試験機関)」→「④身体検査受検(指定試験機関)」→「⑤試験合格証明書取得(指定試験機関)」→「⑥技能証明発行申請(国土交通省)」→「⑦技能証明取得(国土交通省)」
③から⑤まで最短で15日程度かかります。
(B)
「①技能証明申請者番号取得(国土交通省)」→「②学科試験受験(指定試験機関)」→「③実地試験受験(指定試験機関)」→「④身体検査受検(指定試験機関)」→「⑤試験合格証明書取得(指定試験機関)」→「⑥技能証明発行申請(国土交通省)」→「⑦技能証明取得(国土交通省)」
②から⑤まで最短で1か月程度かかります。
①の技能証明申請者番号は、国土交通省が運営・管理するドローン情報基盤システム(DIPS)上ですでに発行手続きが開始されています。
【試験内容】
〈身体検査〉
視力、色覚、聴力、運動能力などが基準を満たしているかの確認を行います。
① 有効な公的証明書の提出、② 医療機関の診断書の提出、③ 指定試験機関の身体検査受検のいずれかの方法で受検ができます。
〈学科試験〉
形式: CBT方式、三肢択一式(一等…70問、二等…50問)
試験時間: 一等…75分 二等…30分
試験科目: 操縦者の行動規範、関連規制、運航、安全管理体制、限定に係る知識 など
有効期間: 合格後2年間
申込開始日: 一等…2023年1月中を予定 二等…2022年12月5日(月)
こちらのページでは、学科試験のサンプル問題をご確認いただけます。
〈実地試験〉
形式: 机上試験、口述試験、実技試験
試験科目: 飛行前準備、手動操縦、自動操縦、緊急操作、飛行後措置 など
予定されている実技試験の内容は、以下のとおりです。
・一等 … 高度変化を伴うスクエア飛行、ピルエットホバリングなど
・二等 … スクエア飛行、8の字飛行など
【現在の民間資格について】
12月以降国家資格の運用が始まりますが、既存の民間資格とは今後も共存していく予定です。
民間資格を取得しており「経験者」として登録講習機関の講習を受講する場合は、講習期間が大幅に短縮されます。経験者は、一等の場合、計19時間(座学9時間、実技10時間)、二等の場合、計6時間(座学4時間、実技2時間)の講習を受講することで、指定試験機関にて学科試験と実地試験を受けることができます。
未発表部分の多いドローンの国家資格制度ですが、スカイテックドローンスクールスクールでは引き続き最新情報の収集、発信に努めてまいります。
当スクールでは、定期的にスクール説明会やドローン操縦体験会を開催しております。札幌近郊でドローンスクールへのご入学を検討中の皆さまや、ドローン操縦にご興味をお持ちの皆さまは、ぜひ一度当スクールまでお問い合わせください。
【無人航空機操縦士試験に関するお問い合わせ先】無人航空機操縦士試験機関ヘルプデスク
TEL:050-6861-9700 受付時間:9:00~17:00(土日・祝日・年末年始を除く)
【参照元】
・無人航空機操縦士試験
・無人機登録ポータルサイト
・国土交通省
・試験内容について 一等 / 二等